トランプ大統領就任
共和党のドナルド・トランプ氏が,1月20日,日本時間の21日未明,ワシントンの連邦議会議事堂で宣誓を行ってアメリカ合衆国第45代大統領に就任しました。
その就任演説は選挙戦で言っていた事の繰り返し。就任演説と言うより支持者に向けた選挙演説程度のものでしたね。大統領に就任すれば言う事は変わるのではないかという話も巷ではありましたが,演説を聴く限りそうはなりそうもないですね。
「アメリカ国民は人々のために国を再建する国家的な取り組みに参加する」「ワシントンから国民に力を取り戻す」「雇用は去り工場は閉鎖された」「すべてはこの瞬間から変わる」・・・・・。
トランプ氏のこれらの演説を聞いていると,現在のアメリカの経済はどん底のような気がしてきますが,実際にはオバマ政権下で雇用は拡大し失業率は低下しています。経済活動も活発です。しかし格差が拡大して,トランプ氏の支持者達,白人中間層労働者の貧困が増大しているのです。海外途上国から雇用を奪いアメリカの雇用を創出するとは言っても「この格差をなくす」とは言わないのがミソでしょうか。
アメリカ大統領の就任演説は,かつては私の様な外国人の高校生が聞いても心躍る部分があったもので,その最たるものはケネディーの有名な言葉でしょうが,そんなところが全くない,考え様によってはエポックメーキングな就任演説でしたwww。
まだ大統領としての本格的な活動が始まっていませんが,閣僚はどの程度トランプ氏をコントロールできるのでしょうか? 議会はどう動くのでしょうか? ビジネスマンというよりセールスマンであり,将来展望が無く,とにかく目先の事しか考えないらしいトランプ氏を,このままやりたい放題にしておいたら早晩行き詰まるのは目に見えていて,その混乱をアメリカのみならず世界がかぶる事になります。
大統領就任演説を聴いて,周囲のコントロールを切望する。そんな大統領がいましたかね?
1年半後には国会の選挙が行なわれますが,共和党は生き残れるのでしょうか?
ある意味,トランプ氏が変化して期待を裏切ってくれればいいんですが・・・・・。
(トランプのイラストは,フリー素材サイト「いらすとや」より。)
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