東急世田谷線の荒玉浄水場方面延長計画
私は,鉄道に関連した歴史を多く扱っているブログ,「gayasanのブログ」のファンです。このブログには,私が子どもの頃よく乗っていた東急玉川線の記事もたくさん載っています。
3月2日の記事に,「幻の世田谷線支線」というのがありました。現在の世田谷線上町駅と多摩川べりの荒玉浄水場を結ぶ路線が,昭和23年頃,つまり戦後すぐの頃に計画されていたという記事です。これは私が知らなかった事実で,大変興味深く拝見しました。
荒玉浄水場というのは,駒沢の給水塔へ至る水路が延びる砧下浄水場とともに,多摩川べりにある浄水場で,私は砧上浄水場として覚えていたのですが,現在は砧浄水場というのが正式名称のようです。この浄水場から真っ直ぐに北東へ向かう荒玉水道道路が,中野区の野方配水塔,板橋区の大谷口配水塔へ延びています。野方の配水塔は昔のままの姿をとどめていますが,大谷口配水塔は壊され,今ではそのモニュメントのような配水塔風の塔がその場所に建っています。
さて,写真の奥が砧浄水場,手前に延びる道路が水道道路で,ここから杉並区高円寺に近い杉並区堀之内までほぼ一直線に道路が伸びています。
この浄水場まで上町から鉄道が延びる計画があったわけですね。上町から西に世田谷通り沿いに進み,水道道路との交点である世田谷区喜多見6丁目の砧小学校辺りから水道道路沿いに南西に進んで浄水場に至る。
上町から世田谷道り沿いに進む鉄道というのは,現在の世田谷線の前身,玉川砂利電気鉄道が計画した世田谷-登戸間の路線の一部をなすもので,昭和23年に計画されたのなら,先祖の計画路線を一部復活した事になるわけです。
さてこの路線が実現していたと仮定して,現在の田園都市線も実現している状態で,荒玉浄水場から多摩川をわたって神奈川県に延びる事が考えられます。
浄水場から小田急と田園都市線の中間を埋めるように路線が延びるとすると,向丘,菅生,保木,王禅寺,鴨志田,恩田,そして終点は結局中央林間というのが率直のようです。中央林間で田園都市線,小田急江ノ島線に接続という事ですね。
現在公共交通としては田園都市線や小田急線の駅までを結ぶバスしかないこの地区に鉄道ができれば,かなり便利になるでしょう。田園都市線の混雑が,かなり解消されるでしょうね。まあ上町から延びるのであれば,世田谷線・新玉川線とは別の地下鉄の設定,渋谷から都心方面への地下鉄は半蔵門線でいいのかなど,様々な問題が出てきますが・・・・・。
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