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2017/06/18

ロンドン高層住宅の火事

Towering_inferno 現地時間14日未明に起きたロンドンの公営高層住宅の火災。30人以上が亡くなっている事が分かっています。低所得者が住むマンションだったようで,ネット上に「高層住宅火災で露呈、英国が抱える貧富の格差」という記事がありました。焼け出されたこのマンションの住人の「なぜ外観をきれいにしたのかを考えると、いらだたしい。反対側の高級住宅の住民にとってこのタワーが見苦しいからだ」という言葉がそれを象徴しています。リニューアル時に設けられた可燃性外装材などが,火事を大きくした事を踏まえての発言です。
 さらにテレビのニュースでこの火災についてのインタビューを見ていると,この住宅に住んでいた人々の多くは単なる「低所得者」ではなく,外国からの移民である事が分かります。祖国を逃れてきた人々と共に,英国の産業が必要として英国が積極的に受け入れた移民も含まれている事でしょう。犠牲者には,EU域内,東ヨーロッパからの移民も含まれているものと思われます。
 そこら辺が,単なる「貧富の格差」というだけではなく,今回の火事が政治的に複雑な様相を呈する事になっています。今回の火事が将来のテロに繋がる可能性も否定できません。
 現在のところ日本では,それほど多くの移民を受け入れているわけではありません。しかし,昨今の一部産業での労働者不足を背景として,移民の必要性を説く人々がいます。私は今回の火事の事を考えると,そのような方向には躊躇を感じざるをえません。

(写真はアマゾン書店のサイトにあった映画「タワーリング・インフェルノ」のDVDジャケットより。)

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