国連会合核兵器禁止条約を採択 日本参加せず
少し前のニュースですが,7月7日に核兵器禁止条約が国連本部での条約制定交渉会合で採択されました。核兵器の完全廃絶を目指し,使用や保有などを禁止する条約です。この条約に50カ国が批准しましたが,日本は参加しませんでした。
「世界唯一の被爆国が何故?」という意見があるのですが,日本のスタンスはこの条約とは少し違うのです。日本は,核軍縮については「核拡散防止条約(NPT)」の交渉の中で対応すべきだというのがスタンスです。米国、ロシア、英国、フランス、中国の5カ国を「核保有国」として,その他の国への核兵器の拡散を防止することを求めているのです。長い間核を使わずに保守してきた5カ国と,その他核を最近持った国,現在は持っていない国を一緒くたにした今回の核兵器禁止条約に比べ,より現実的といえるでしょう。
まあ,核兵器禁止条約は理想を掲げたとも言えますが,ちょっと非現実なスローガン的なもので,実効的でない様に思います。そんな理想主義的なスローガンならば日本も参加しても言い様にも思いますが,北朝鮮が核兵器禁止条約に参加している事を考えると,なんだか眉に唾を付けたくなります。ここは参加しなくて正解だとも思えてくるのです。
(イラストは,フリーイラスト素材サイト「いらすとや」より。)
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