河野裕「つれづれ、北野坂探偵舎シリーズ」の「著者には書けない物語」
いま河野裕「つれづれ、北野坂探偵舎シリーズ」の「著者には書けない物語」を読んでいます。この作品は既に何回か読んでいて,何回目かの拝読です。北野坂探偵舎シリーズでは,この作品が一番気に入っています。
自分自身のこのブログを検索してみて,2015年2月にこの作品の事を書いている事を知りました(自分で自分が書いた文章を「知りました」というのは変ですが・・・)。
様々な枝葉はあるものの,基本的には,ある学生作家が演劇部に残した5枚の脚本原稿についての物語。5枚の脚本原稿は一つの作品の各場面の断片で,4場は完成しており1場は白紙というものです。その5場をどの順序に上演していくのかというのが今回の問題。初めに想定されていた順序ではバッドエンドの物語となり,最後に雨坂が示した順序ではハッピーエンドになる・・・。そこが面白いところです。
5枚の脚本原稿をどの順序で上演すべきかという謎がこじんまりとしている分,分かり易い話になっているところがいいですね。
ところでこのシリーズの最終作はまだ出版されないのでしょうか?
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