打木村治の「天の園」,その後
打木村治の「天の園」については,先日4巻と5巻を読んだ段階で紹介しましたが,このほど6巻目を読み終えました。
4巻と5巻は,主人公河北保の友人との関係を描いたエピソードが多かったのですが,6巻は,尋常小学校6年生の時期を描き,小学校を卒業して旧制中学へ進学するかどうか,進学の為には姉久仁子が犠牲になって進学できなくなるという自身の葛藤,周囲の大人達の動きを中心として,周りの大人達との関係が多く描かれている巻でした。それだけ同級の友人との関係は,せいぜいふゆ子との別れ(別の学校に進学するため)が目立つ程度です。
100年前,明治から大正にかけての子ども達の生き生きとした生活の様子が伺えた4巻,5巻に比べて,屈託の多い巻でした。
これから,1巻から3巻を読んでいく予定です。
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