倉知淳「ほうかご探偵隊」
以前,「星降り山荘の殺人」を紹介した倉知淳の推理小説を読みました。「ほうかご探偵隊」という題名は,明らかにジュブナイルである事を想像させます。この作品,当初は講談社のミステリーランドとして刊行されたもので,私が読んだ電子書籍版は創元推理文庫版を電子書籍化したものです。「かつて子どもだったあなたと少年少女のための――」とうコンセプトのシリーズです。
さてこの作品は小学校の5年3組で,特別の価値のない物,縦笛の穴の開いた棒の部分,図工の時間に書いた絵,学級委員長が作った招き猫型募金箱,そして学校で飼っていたニワトリの三太が盗まれます。特に三太は鍵のかかったケージからこつ然と姿を消していた・・・。
それを,僕である高時くん,龍之介くん,それに二人の女の子の4人が解いていきます。途中から宝石泥棒の話が出てきて「お話はみえてきた」と思ったら,最後は怒濤のどんでん返し。見事に決まりました。
確かに最後に決まったのですが,それまでがどうも謎興味が涌きづらく,前述の様に宝石泥棒の話が出てきた時点で「話がみえた」感が強くなり,途中は読んでいてもう一つ盛り上がりませんでした。
ところで,表紙絵の鳥はニワトリではなくオウムだと思いますが,どういう意味があるのでしょうか?
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