韓国LGの巻き取りテレビ
ラスベガスで開催中のCESで発表されたLGの巻取り形有機ELテレビは,床置きの細長い箱からテレビ画面が立ち上がるテレビです。
本当なら,床置きでなく,映写用ロールスクリーンの様に,天井に巻き取っておくのがいい。
ただ,有機ELはまだまだ開発途上の技術で,三色発光方式が本来の姿だと思うのですが,LGのものはカラーフィルターを使い,バックライトとして有機ELが白色で光っているようなものなので,有機ELテレビとしては白黒テレビであるわけです。そんな擬似的な(と敢えて言ってしまう)有機ELテレビの時代,しかも量産とはいってもそれ程の量が出ない時代では,世界の電機メーカーがパネルをLG一社にまかせておかざるを得ないのは仕方ないでしょう。
実際のところ,有機ELテレビというのは研究段階の技術で,未だロールテレビのようなバリエーション的なものを売り出す様な時代ではなく,基礎技術をしっかりしなければならないという時代である様に思っています。
しかし電機メーカーにとって歯がゆいのは,実は有機ELは素材を提供する化学メーカーの技術開発が重要で,悩みの元である時間劣化の問題(そもそも三色方式が実用的でないのは,三色それぞれの素材の劣化速度が異なり,初めはきれいでもだんだん画面の色味が変わってしまう)などは,電機メーカーでなく化学メーカーの技術開発に依っているなど,電機メーカー単独では解決できない歯がゆさがある様です。LGも住友化学や出光興産など,日本の化学メーカーなくしては有機ELディスプレイの製造はできないと言われる程ですが,電機メーカーとしては,ロールテレビの様なバリエーションを出すしかやる事がないか?
そんなバリエーション開発ではなく,電機メーカーとしてはもっと基幹の技術,LGの蒸着方式ではなく,印刷方式の開発に注力しているJOLED(パナソニックとSONYの有機ELパネル部門を統合したメーカー)の方向は,電機メーカーでできる研究開発として結構正しいように思います。
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