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2019/02/03

はじめは、誰も日本人ではない?

Jyomon 「はじめは、誰も日本人ではない。私がそう考えるに至った理由。」という記事を読みました。この記事自体は,中国人と日本人のハーフの女性が書いた記事で,今回私は記事の標題だけに反応して記事の内容に関係ない事を述べます。
 最近の分子人類学的研究では,日本人は初めっから日本人だったというのが定説になりつつあります。
 Y染色体のハプログループD1bというのは,世界中でほぼ日本人だけが持っていて,しかも近隣系統のハプログループからかなり昔,4万年以上も前に分離したらしく,これを持った人々が原日本人と言えるらしいのです。それはつまり縄文人です。
 現代の我々も,地域によって差があるとはいえ30〜70%の人が,世界中で日本人しかもっていないこの型を持っているのです。
 タイトルの「はじめは・・・」というのが,どのくらいはじめの事を言っているのか分かりませんが,4万年以上前から,分子人類学的には,日本人は日本人であり,日本に住んでいなくても,世界のどこにいても,日本人は「日本人」と言えるのです。国籍が日本でなくても,日本人といえるのです。

 ところで,縄文人というと,その次の時代,日本に渡ってきた弥生人に滅ぼされたと,私が小中学生の時代には習いました。
 ところが,最近の考古学では,海外,南方,北方,中国,朝鮮・・・,からやってきた弥生人は,縄文人を駆逐することなく,さらに縄文人も弥生人に敵対することなく,弥生人を受け入れ,お互いに同化していったということになっています。さらに,農業を日本列島にもたらしたのは弥生人だといわれていましたが,縄文遺跡から明らかな農耕の痕跡がみつかり,実際には弥生人が大挙して日本列島にやってくる前から,縄文人は海を渡って弥生人(多分中国・朝鮮人)と交流を持っていて,弥生人の日本列島への移民は,「あの親切な縄文人の住んでいるところに渡って一緒に住もう」という感覚だったのではないかと想像できるそうです。そうでなければ,現代人にまで縄文人の痕跡が残っているわけはないでしょう。

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