アメリカ大企業のほとんどを牛耳るインデックスファンド
インデックスファンドというのは,日本で言えば日経平均株価やTOPIX,アメリカで言えばNYダウやS&P500,そんな株価指標=インデックスと同じ様な値動きをする様に作られた投資信託の1種です。
アメリカではブラックロック,バンガード,ステート・ストリートの3社がインデックスファンド運用のビッグスリーであり,ビッグ・スリーはGE,Apple,Microsoft,エクソンモービルなど並みいる大会社が名を連ねるS&P500銘柄の90%近くにおいて,最大の株主となっているそうです。
詳しい事は上に引用した記事に譲るとして,重要なのは「ビッグ・スリーが各企業の年次総会で議決権行使をするときは、90%のケースで経営側の提案を支持している。」という事でしょう。村上ファンドが盛んだった頃にいわれた「もの言う株主」の逆を行くのがインデックスファンド各社です。
「もの言う株主」もいいのですが,とかく直近の株価を上げる事に汲々として,企業の社会的な役割とか,長期的な展望とか,経営者が考えているそのような行動に対してのブレーキとなり,それが社会問題になっていました。西武鉄道の株主であったファンドが,目先の業績だけを考えて秩父線や多摩川線の廃線を提案するなど,反対の署名運動が起きるきっかけになりましたね。しかしインデックスファンドはその逆で,インデックスファンドへの株式の集中は,結局のところ経営側が会社を牛耳る手段になっているようですね。
ケースバイケースですが,「もの言う株主」の逆の行き方というのは,そう悪い事でもないでしょう。
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