イギリスの食事
イギリスの食事がおいしくなったという記事がありました。しかしどうもあまり正確な記事でない様に思います。この記事の写真で紹介されている様な料理は,普通に毎日食べる料理ではなく,特別に「食べにいこう」というものです。それにフィッシュ&チップスが美味いのは昔からで,何も今に始まったわけではありません。
イギリスにも美味しいものは昔からあるのですが,安い物がとてつもなく不味いのは今も同じだと思います。外国人の店も,安い店は不味い。
日本の様に,500円台でラーメンを食べても,天丼を食べても,牛丼を食べても美味いという事には,全然ならない。そこそこの味を求めるのなら,安くても数千円を払う必要があります。
まあこれは,悪い事ではないかもしれません。
美味しいものが食べたければ,そこそこのお金を出さなければならない。日本の様に,安いものがおいしいのでは,高い店は料理で勝負するのではなく,テーブルの感覚を空けてゆったりさせるとか,店をそれなりに飾るとか,料理以外で勝負する事になる。もちろん「素材が違いますよ」という事があるが,どちらも美味しいなら,素材の違いはプラシーボ効果的な意味しかないかもしれない。すくなくとも,ふだんから安いのに美味しいものを食べていて,特別な時に高い料理を食べるとすると,その店は美味しいのはあたりまえ,その上でやはり味以外の要素が必要になります。
イギリスでは,そんなハレの日以外の料理が間違いなく不味く,だからこそハレの日の料理を食べて「ハレはハレらしい」という気分になるでしょう。それはそれで,幸せな事かもしれませんよ。
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