ゴーン事件
いろいろ細かい逃走ルートや逃走方法がわかりかけてきたゴーン事件。私の感想としては,ゴーン氏は結局小物だったということ。多分自身でも有罪になる可能性が大きいと思ったのかとも思います。
レバノンは結構大変な国で,反政府活動も盛んで,政府がゴーン氏を保護するのなら,高級国民だけを保護するけしからん政府という批判も多くなるだろう。実際,ゴーン氏がレバノンへ渡った後でも,政府の汚職・金次第という政治に反対するデモがベイルートで行われており,政府と共にゴーン氏への批判も叫ばれているようです。ゴーン氏が今後とも政府批判の象徴となる可能性は大きく,レバノンはゴーン氏にとって必ずしも居心地がいい場所ではありません。ベイルート一般市民へのインタビューでも,罪の意識があるから逃げてきたのさ的なことを言う人が結構いるようですね。
当然そうなるでしょう。レバノンでは。
外国人であるゴーン氏にはわからないと思うが,日本人である私は,「恥を知れ」とか「恥ずかしげもなく逃亡か」的な思いがあるのですが,どうもフランス人にもそんな感覚があるらしく,知人のフランス人が同じような事を言っていました。だからもう一つフランスでは,ゴーン擁護的な盛り上がりがないのかもしれませんね?
今回の逃亡は,関西国際空港からトルコ経由でレバノンへプライベートジェット機で飛んだらしく,空港での検査の杜撰さが言われています。しかしそもそも出国時の保安検査は,密輸出よりも飛行時の安全性に重点を置いていますからね。大勢の他人が乗らないブライベートジェットは,爆弾事件やハイジャックなどが起こらないだろうという前提での安全性の検査しか行われないという事ですね。大きな荷物もフリーパス。大勢の他人を巻き込まないのなら,空の上で爆発しようが猛毒の蛇が逃げ出そうが構わないという方針です。
そうなると,これまでもプライベートジェットを使った密輸出って,ひょっとしてあったのかもしれない。だだ,今回ゴーン氏は22億円使ったと言われていますが,それだけのお金をかけて何かを密輸出しても,本来経済的に引き合わないのかもしれませんね。高価な麻薬のようなものを,密輸入することはあっても日本から密輸出することも考えにくいし・・・。軍事技術ならどうだろう。まあ,人が密輸出される事は考えていなかったわけでしょう。
この事件,詳細が徐々にわかってくればくるほど,莫大な金額を使っていながら,ゴーン氏の「セコさ」というか「小者感」というか,そんな感覚がつのってきますwww。
それにレバノン政府。レバノン政府はセコいゴーン氏なんぞにかかずらわっている場合ではないのでは? 足元の反政府勢力にとって,ゴーン氏の保護は,政府攻撃の格好の口実を与えますよ。
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