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2020/03/16

10000人の感染者

Colona-virus_20200215004901 「英政府の首席科学顧問パトリック・バランス氏は12日、英国内の新型コロナウイルス感染総数が現時点で最大1万人に達している公算が大きいとの認識を示した」という記事がありました。この記事の中で,このうち検査で引っかかった発症者が数百人,重傷者〜死亡者が数十人というのは,日本と同じ位です。ということは,新型コロナウイルス感染総数が現時点で最大1万人という事も,日本に当てはまるのではないかと思います。
 日本もやがて感染者10000人くらいになる,またはそのくらい現在でもいるだろうというとビックリするでしょうが,自分で感染者と思っていない無症状の感染者は必ずいます。
 例えばライブハウス。
 大阪の二つのライブハウスからのクラスター感染者が次々に見つかっていますが,たまたまそのライブハウスで「発症者」が出たために,濃厚接触者という事でライブハウスを訪れていた人を次々に調べたら陽性者(いわゆる軽症者,非発症者含む)が見つかったという事です。
 そもそもライブハウスなんて,音漏れを防ぐ密閉性,盛り上がった時の声出しや絶叫による飛沫が飛び交い,滞在は数時間におよぶなど,感染拡大の温床になることは明白です。日本中にたくさんあるライブハウスでも,同じことが起こっているわけで,たまたま他のライブハウスで「発症者」が見つかっていないから検査が行われていないというに過ぎないと思っています。潜在的な感染者は,日本に10000人程度はいるというのはそういう意味です。
 実はそれでいいのです。たいていの人は感染しても知らないうちに治ってしまうのですから。
 マスクは予防としてはあまり感染を防ぐ効果はないが,感染者が付ければ,感染を防ぐ効果があると言われています。だから無症状の人もマスクを着ける意味があるのです。自分が無症状の感染者かもしれないのですから。
 しかし日本は老人大国なのに死亡者数が比較的少ない。病院はそれなりに苦労しているが(特にマスクやゴーグルなどの不足),コロナの軽症者がたくさん入院して他の病気の人が入院できずに死亡するような医療崩壊を起こしているわけではない。
 死亡者が少ないのは,中症・重症者をうまく検査で掬い上げており,そもそも中症・重症者以外に適用しても不正確なPCR検査が,うまく機能している事を示しています。
 インフルエンザのように,もっと簡単に,街のクリニックで検査する方法があるのなら,多数検査してその10000人を炙り出してもいいのですが,しかし今の技術はそこまで行っていない。だから医療崩壊で交通事故や日常的な人工透析の人が蔑ろにされて,そちらの死者を増やすより,確実に感染がありそうな「発症者」の周りだけを調べて対処しているわけです。日本は今のところは,中国の隣であるにしては,その方法で,多分世界の中でもうまく対処している方だと言えるでしょう。
 重症・軽症に関わらず,新型コロナの約80%の感染者は、他の人に感染させていないと言われています。隣の感染者がいることは,その程度の恐れしかないともいえます。

 ワクチンや特効薬が存在し,今や普通の感染症であるインフルエンザは,日本では一冬に2000万人が罹患し,3000人が死亡しています。新型コロナで10000人が感染して無症状で知らない間に治ってしまうとしても,不思議ではありません。

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