ベーシックインカムの話が最近かまびすしいですね
新型コロナに関連して,最近,ベーシックインカムの話がよく報道されます。しかし非現実的だなどと批判する人々が大勢いる様です。
私は,ベーシックインカムは将来必要となるだろうと思っていますが,それは今ではなく,「社会を回すのにあまり人が必要なくなった未来で」必要になると考えています。そんな将来を想像しやすいのは,例えば”AIが進歩した世界”です。
機械はこれまで力が強い事はあっても人間が頭脳になる必要があった(運転手,操縦者など)のが,AI技術の発達で機械が頭脳まで持つようになり,事務もAIができるようになる。一説には,現在ある80%の職業が機械に置き換わるという説もあります。人間が行う仕事がなくなった世界で,仕事がない人を食わせるために,ベーシックインカムは必然となります。
その財源は?
AI社会では,企業は人の代わりにロボットを雇い,ロボットは給料も福祉も必要なく,燃料費やメンテ費を負担するだけでいい。つまり企業の儲けは今に比べて莫大になります。そんな企業から,「社会的な役割」などと理屈をこねるなりして,現在以上の莫大な税金を取って,それをベーシックインカムの源資にするわけです。
そんな費用を企業が負担するのか?
企業が今と同じだけの人を雇う必要がなくなり,今と同じ儲けを得るのにコストがかからなくなったとしても,作った商品やサービスを買ってくれる人がいなければ企業活動は回りません。失業した人が溢れた社会では,企業活動ができないのです。人口の減少を心配するより,購買力のない人々の増大を心配すべきだと思います。
商品やサービスを買ってくれる人を作る為に,企業はベーシックインカムの費用を負担する。そうやって世界が回るようになる。
私は,そうやってベーシックインカムは発達していくものと思います。
でもそれは,今ではありません。今はベーシックインカムを導入するには時期尚早なのです。だからベーシックインカムに対して人々は違和感を覚えるのだし,切実性がなく,批判が多いのです。
新型コロナによって失業が増えて,いくらかベーシックインカム導入に近づいたわけですが(コロナの影響著しいイタリアなどは,早々にベーシックインカム導入を宣言してしまいましたが),まだまだ導入は先だと思います。
(ところで,上の記事,実は2016年10月,今から丸4年前に書いた記事とほとんど同じなんですよね。記事の再利用でしたwww。)
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