リブラは来年の1月にも発行か?
米Facebookが中心となり,リブラ協会が発行する電子通貨「リブラ」が,来年1月にも発行されるという報道がありました。公式アナウンスというわけでもなく,「関係者によれば」というニュースで,実際発行できるかどうかはスイス金融当局による審査状況,認可時期に左右されるようです。
今会発行されるのは,米ドルの価値と紐付けされた「米ドル版リブラ」で,ユーロなど他の単一通貨を裏付け資産とするリブラや,複数通貨を合成したリブラの発行は米ドル版の後になるとの事です。
乱高下するビットコインなど,通常の送金や買い物には使えない電子通貨とは名ばかりのトークンと異なり,ドルの価値と連動する電子通貨の実用化です。
通貨としてまともな使い方をされるのかどうか,どんな使い方をされるのか,各国政府が懸念するように政府のコントロールが効かなくなるのか,実験的意味が大きい試みではあります。
アメリカドルと連動する通貨としては,従来からUS Tetherというのがありますが,テザー社よりフェイスブックのほうが巨大で安心感はあります。このような連動通貨は,ドル連動であるが故に発行会社に強い中央集権性があるので,テザー社が倒れれば電子通貨は電子の藻屑と化してしまいます。その点,多少なりともフェイスブックのほうが安心ではあります。
ただ将来,米国政府が主催するデジタルドルができたら,それとタメを張れるのかどうか,疑問ではあります。
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