デジタル人民元の意味
法定通貨のデジタル化は,日本も含む世界各国で研究しているものの,おそらく世界で最も熱心かつ進んでいるのは,地域を特定してデジタル人民元の流通実験を始めた中国でしょう。
法定通貨のデジタル化の意味は,当初私は「紙幣→デジタル通貨」の流れが自然だから,コストがかからないからというくらいにしか考えていませんでした。
ところがここへきて,先日このブログに書いたような「中国政府の中国民間新興勢力との確執が目立つ」事態となってきていることを考えると,少なくとも中国の人民元のデジタル化は,民間キャッシュレスへの対抗,金の流れの完璧な政府による追跡を狙っての事だとわかりました。
各国でのデジタル法定通貨導入の狙いはさまざまでしょう。しかし中国では,民間のpayが大きくなりすぎ,金の流れの追跡や統制が難しくなったのでデジタル人民元を導入して,民間キャシュレスや現金では不可能だった完全な金の流れの把握をやろうという意図だと考えるとしっくり納得できます。
他国は,自国の通貨が人民元に置き換わってしまうのを防ぐために法定通貨のデジタル化を行おうとしている。デジタル通貨は使うものにとって便利ですからね。便利なデジタル人民元に自国法定通貨が置き換わってしまう事を防ぐために,自己苦痛かもデジタル化を急ぐという構図です。それが,大きな法定通貨デジタル化の世界的な流れなんですね。
デジタル通貨の便利さと言えば,コロナ下でキャッシュレスを本格的に使い始めてみると,思いのほか便利。交通系とPayPayを持っていれば,大抵の店でキャッシュレスで買い物できる。逆に使える店を選んで買い物してしまう。
自分が持っているキャッシュレスを使えるかどうかが,店を選ぶ基準になってしまいます。
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