国内の“アナフィラキシー” 「欧米に比べ多くみえる」?
新型コロナワクチンの接種で,重いアレルギー反応の「アナフィラキシー」が今月8日までに国内で8例報告されていて,「欧米に比べて多いようにみえる」として,厚労省が調査するそうです。
田村厚労大臣の「欧米に比べて多いようにみえる」という発言にたいして,数字を出せという気の早い人がネット界隈には多いようですが,これから調査すると言っているのですからね。
それに,表面的に見れば,アメリカは100万人接種で5例,日本は7万人接種で8例ですから,多いように見えるのは確かですね。
まあ,数字というのは,間違えやすいものです。
知人の医療系大学関係者からも「日本はアナフィラキシーショックの事例が多いように思える」という話は聞いており,その知人は,報告の基準が必ずしも各国と日本で同じとは言えず,単純に各国から出ている数値とかを正確に出しても,あまり意味がないと言っていました。
これは私が携わる機械製造の分野でも同じで,誰かから報告された,出自の異なる比較資料の数値を読む時,その数値の裏にある各データの測定条件や設定条件や環境条件など,A4ペーパー10枚分程度の解説を読み込んだ上で数値を比較しなければならないのは,常識です。
だから裏のA4ペーパーを読みこなせない素人に言うときは,今回の大臣の発言のように,あいまいな印象とならざるを得ません。つまり「数値」で言った方が,実は間違ったことを素人には与えてしまうのです。逆に言えば,「数値で言え」と言う人は,多分素人なんでしょう。
私も時々使うことがありますが,こう言う人(主として文化系出身の会社幹部)を騙すのは簡単です。自分に都合のいい「数値」だけを選んで言えばいいのですから。嘘はついていません。A4ペーパー10枚を省略したに過ぎませんwww。
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