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2022/08/18

NFTの事,再び

Face  昨日,NFTについて書きました。ネットで,NFTを利用して自分で描いたデジタルアートを販売している方について記事があったので読みました。ベロリンというサービスです。
 NFTの正体が,まだよくわからりません。
 "本来簡単にコピーできるデジタルコンテンツにブロックチェーンでマークを付けて,唯一無二のものとして販売する” という仕組みはわかるのですが,たとえば記事のベロリンの場合,NFTを利用しなくても,Lineのスタンプとしても売れるし,自分で描いた絵や写真を販売するサイトもたくさんある。NFTはそんなサイトのお世話にならず,自分自身で販売ができる仕組みかもしれないが,結局同じ目的,自分で描いたデジタルアートを販売するという目的は従来のサイトへの出品でもNFTでも達成できる。
 結局従来のサイトではなくNFTの仕組みを用いるのは,新し物好き,どちらかというとwebに対する「意識高い系」的な盛上がりの風潮があり,そういう人たちの間で作品を高く購入してくれる市場ができているという事なのかなあと思ったりする。そうなってくると,意識高い系の市場を刺激する手段がNFTなのかなと思う。
 「NFTは,本来コピーしやすいデジタルコンテンツを唯一無二のものにする技術」といっても,(よく言われることではありますが)オリジナルからコピーしたものをオリジナル製作者以外の人がNFTとして販売することは可能で,そのときはコピー物もオリジナルと全くおなじ0,1配置を持ったデータなのだから,結局NFTといっても,唯一無二のデジタルな創作物として市場に出るわけじゃないじゃないかと思う。なにしろその場合,オリジナルとそのコピーという,全く同じもの(デジタル創作物の特性として,オリジナルとコピーはテータとしては寸分も違わない)が世の中に流通することになり,その時オリジナルとコピーは本当に価値が違うのか,オリジナルはコピーの上位に位置するといえるのか,金銭的には,オリジナルの方がコピーより高価だといえるのか,はなはだ疑問だと思います。

(口絵は,私がタブレットで描いた「顔」)

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