二種類のインフレ
インフレには2種類あるという記事を読みました。一つは何かのきっかけにインフレが起こり,お金が余り,あらゆるものがほぼ同じ割合で高くなっているようなインフレ。給料も上がり,インフレしても社会全体としては危機的状態にはならない。でも,インフレがさらなるインフレを呼んで物価が上昇し続けるというインフレです。もう一つは,「エネルギー危機」が起き,その費用が高騰するインフレ。エネルギーが上がることでそれを使って製造される製品も高騰する。例えば,以前は支出の約10%で済んでいたエネルギーコストが20%に高騰し,消費者物価指数は10%上昇し、「10%のインフレ」が起こる。
そう考えると,日本とアメリカのインフレは,本質的に違うという事ですかね。
日本のインフレは,エネルギーの高騰,輸入原料の高騰から起きている。アメリカのインフレは,コロナ禍で首を切られた従業員が会社に戻らず,人件費の高騰が起きて高い給料で作られた製品の価格が高騰している。
記事によれば,後者のインフレは貨幣的現象であるため,金利上昇などの貨幣的対応が必要。まさにアメリカではそうしている。
一方,日本を含みヨーロッパや韓国のようなアメリカ以外の各国のインフレは前者のインフレで,対策は困窮する家計を支援し,エネルギー需要を減らし,新たなエネルギー供給源を見つけることが必要になる。日銀もアメリカと違い利上げは行っておらず,記事の理に合致している。
一方ヨーロッパや韓国は日本と違い,アメリカのように金利を上げてしまった。記事が正しければ,日銀の政策が正でヨーロッパなどは誤った政策を行っているという事ですね。まあ確かに,ヨーロッパでも韓国でも,利上げで失敗している傾向が強いですね。日本政府が行おうとしているエネルギーに対する家計支援策は,正しい政策だという事ですかね?
まあ,記事の二種類のインフレ論が正しければの話ですがね。
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