西ヶ原駅から上中里駅へ散歩
上野から京浜東北線で北上していると,左側の車窓にずっと崖が見えています。この崖は約6000年前の縄文前期の温暖だった期間,間氷期に武蔵野台地の東縁である上野台地がこの付近まで奥まっていた東京湾(奥東京湾と呼ぶそうです)の海の波で海蝕された跡だそうです。
この崖を体験してみたいと思い,東京メトロ南北線の西ヶ原駅に向かいました。
西ヶ原駅で降りて,本郷通りを少し戻ると左側に現れるのが北区立滝野川公園です。この公園に入って,奥の方に歩いていきます。左側に公園内のテニスコートを見ながら緩い坂道を降りていくと,JR線にぶつかります。このぶつかったあたりが崖線になっていて,JR線の電車の屋根が下に見えます。
あらかじめ地図で見ると,滝野川公園がもっと細長く,本郷通りからJRにぶつかるまでもっと歩く感覚だったのですが,何だかあっけなかったですね。
この滝野川公園がJRにぶつかったあたりは,もうすでに上中里駅のホームで,ホームの屋根も下に見えます。細い道を右へ曲がり,しばらく行くと上中里駅の改札口に出ることができます。
前述のように,もっと歩くつもりだったのが,西ヶ原駅から上中里駅までは結構近く,ほんのわずかな散歩でした。
この崖線は,かつてはJRの線路の方にもう少しなだらかな崖になっていたようです。しかし複々線になったりして線路の敷地が広くなって,ついには崖を削るようになり,急な崖になってしまったそうです。昔は崖上からがけ下に何本もの坂道が降りていて,「車坂」とか「もち坂」とか,趣のある名前がついていたようですが,今ではその坂道も廃止されてしまっています。下から二番目の写真は,車道となって今に残る坂道の一つで,「蝉坂」という名前がついています。上中里駅前からカーブを描いて登っていく坂道です。左側の崖が,まさに日暮里崖線です。
(写真はクリックすると拡大します。)
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