« 2022年12月 | トップページ | 2023年2月 »

2023/01/31

中原街道は中原御殿を目指す

Nakaharagoten 先日紹介した中原街道。先日は綾瀬市の女坂辺りへ行ったという事から中原街道を話題にしました。うちの近所を通る街道で,その起源は古代ともいわれており,古道といってもいいでしょう。徳川家康が江戸に入ったのも,中原街道を通ったともいわれています。本格的に整備されたのは江戸時代。江戸幕府によって整備されました。鷹狩に使用されたという平塚の中原御殿という将軍家の別荘と江戸を結ぶ将軍が通る街道として整備されました。
 さてこの街道,現在では,東京から丸子橋で多摩川を渡り(昔は福山雅治が歌う桜坂から丸子の渡しで多摩川を越えていました)神奈川県に入ると神奈川県道45号線となります。その45号線は,茅ヶ崎中央通りとなりJR茅ヶ崎駅にぶつかって終点となります。
 しかし中原街道は,平塚市中原へ行きつかなくてはなりませんから,茅ヶ崎駅にぶつかる前にどこかで右に曲がって相模川を越えなければなりません。それが,寒川町の「田村の渡し」だと言われています。田村の渡しは,中原街道と大山街道の2街道の渡河を担当していたそうです。現代の大山街道というのは県道44号線で,たしかに県道45号線と景観寺前という交差点でぶつかっています。県道45号線は景観寺前交差点で左折してしまいますが,中原街道としては右折して44号線の方に向かわなければなりません。
 実際のところは,GoogleMapで見ると,寒川町の日産工機のあたりに旧中原街道の碑がありますから,この寒川町のあたりでは県道45号線とは離れたところを通っていたのでしょう。
 江戸時代の中原街道としては,相模川を渡って平塚市に入り,中原御殿跡である平塚市立中原小学校に至ればいいのですが,江戸時代より前の中原街道は,東海道とつながっていたはずですね。
 ネットを検索していたら,中原街道を歩いて辿った方のブログを見つけました。昔の中原街道を推定した地図がこのブログに掲載されていますので,URLを紹介しておきます。↓

 https://miwa3k.hatenablog.jp/entry/nakaharakaidou_hosoku

(上の写真はGoogleStreetViewで見た,中原御殿の碑です。中原小学校にあります。)

| | コメント (0)

2023/01/30

森博嗣Gシリーズ6作目は,「η(イータ)なのに夢のよう」

Mori-hiroshi-ita 5件の首つり自殺事件。はじめは,常識はずれの神社境内の12mもの高さの木の上で首をつっていました。「ηなのに夢のよう」という絵馬が残されていました。2件目は池の中の小島で,そして3件目は,西之園萌絵の友人,反町愛の自宅マンションのベランダで首をつっていました。どれも自殺としか思えない状況でした。普通自殺とは考えられない特異な場所を選んでいることを除けば・・・。
 という事で,普通の推理小説なら,その特異な場所でどのように自殺したのか,そんな場所を選んだ訳は?というのが最大の謎興味になります。しかしこの作品では,最後まで読んでもそれらの回答は明確には与えられません。最後まで読んでも,えっ,これでおわり?という感じなのです。
 今回は,萌絵の愛犬トーマの老衰死の事を含めて,「死とは?」「萌絵の両親を奪った飛行機事故の真相は?」「萌絵の東京移動をはじめとする様々な転換」を描いた外伝的な作品だと思います。ミステリーとしてはぎゃふんという作品ですが,結局内容的には盛りだくさんな作品だったと言えるでしょう。
 山吹,加部谷ら,Gシリーズの中心人物はとりあえず脇にどいて,Vシリーズの瀬在丸紅子,保呂草,などなどが登場し,結局ミステリーとしての言及は,紅子が担当するという事になっています。
 そういえば,ηという文字は首つりの形ですね。

| | コメント (0)

2023/01/29

世界のスマホ出荷の落ち込みは過去最大

Smart-phone アメリカの調査会社の発表によると,2022年10〜12月のスマートフォンの世界出荷台数は前年同期比18.3%減であったそうです。スマホ出荷台数は,6四半期連続の減少だそうですが,減少率は22年7〜9月の9.7%から約2倍に広がっているそうです。
 中には米アップルのように,中国の工場がコロナのロックダウンで稼働できなくて,生産数が減って販売機会が喪失し,結局14.9%減となったというケースもあるようです。しかしながら,業界全体的に言って需要が減退しているのは否めないようです。
 まあ,私がスマホを買い替える場合は,「電池がへたってきたから」以外の動機はもはやありません。性能,機能的には,新しいのに変えてもあたらしい驚きはない。むしろ,慣れたものの方がいいともかんじます。
 まあそんな時代ですね。

| | コメント (0)

2023/01/28

中原街道

Mezaka
 中原街道というのは,江戸時代からの街道で,江戸と相模の国平塚をほぼ直線で結ぶ,東海道の脇街道として使われた街道です。多摩川を丸子の渡しで渡っていて,その直前東京側に桜坂(福山雅治の「桜坂」)があります。私の場合,日常的にはそのあたり,桜坂とか川を渡った武蔵小杉当たりの中原とか,そこら辺になじみがあります。
 先日,用事があって神奈川県綾瀬市の女坂(めざか)というところに行きました。ここには綾瀬浄水場があって,その隣に蟹ヶ谷公園という広い公園もあります。先日,湘南台のチキンバーガーを紹介しましたが,湘南台へ行ったのは女坂へ行くバスに乗るためでした。その女坂のバス通りが,中原街道でした。おなじみの街道が,ここまで伸びているのだなというのが,なんだかおもしろく感じました。
 さらに,先日知人のところへ行くのに茅ヶ崎駅に降りましたが,その茅ヶ崎駅前の道が中原街道であるのに気づきました。女坂から地図をたどって,それに気づいたのです。なんだか,因縁を感じましたwww。

(写真は,GoogleStreetViewのものです。写っているのが中原街道。左側が浄水場の敷地です。)

| | コメント (0)

2023/01/27

テレビ番組が放送されたので,三億円事件を思い出した

Sanokuen-jiken 東京府中市で起こった三億円事件。1968年(昭和43年)12月10日朝,東京都府中市で金融機関の現金輸送車に積まれた約3億円の現金が白バイ警察官に扮した男に奪われた窃盗事件です。一種の詐欺のような手段による強奪で,死者もけが人もおらず,強奪時に暴力的な恐怖を感じた人さえいませんでした。
 そんな事件を回顧するテレビ番組が最近放送されたので(1月25日TBS系「ワールド極限ミステリー」という番組),私も再び関心をもってきました。
 私が詳しく三億円事件を知ったのは,一橋文哉氏の「三億円事件」という著作によってです。その本では,先生・ジョー・ロクと呼ばれる三人が犯人としています。しかし,テレビ番組ではこの三人には言及されませんでした。Wikipediaにも「三億円事件」の記事がありますが,様々な容疑者について記載されているにもかかわらず,この三人には言及がありません。私が読んだ「三億円事件」という本は,ベストセラーになり,新潮文庫にも入った本ですが,結構内容的にはマイナーなのでしょうか?

| | コメント (0)

2023/01/26

オリーブチキンカフェの「オリーブチキンバーガー」

Olive-chicken-cafe
 最近,あちこちで見かける韓国チキンブランド「オリーブチキンカフェ」にはいりました。藤沢市湘南台へ行ったので,その駅前の店です。注文したのは,「オリーブチキンバーガー」という普通のチキンバーガーです。
 あまり強い味が付いておらず,なかなかおいしかったです。ポテトとオマールエビのマグスープも一緒に頼みました。ポテトをスープに漬けて食べると,これもいけました。

| | コメント (0)

2023/01/25

Twitter,サードパーティー製アプリが使用でできなくなる

Twitter-firebird しばらく前から,Twitterのサードパーティー製アプリが使えなくなったという話がネットを賑わせていましたが,Twitter社は正式に「TwitterのAPIを使ったTwitterアプリの代替または類似のサービスまたは製品を作成することを禁じる」旨,発表しました。
 私が使っていたEchofonやJanetterもしばらく前から使えなくなっており,Twitter公式アプリだけが使える状態でした。Net上ではTwitter社に対して,これまで通りサードパーティー製アプリを認めるよう要求する署名活動も行われていようです。
 私もサードパーティー製Twitterアプリのユーザーでしたから,気持ちはわかります。しかし,facebookはサードパーティー製のアプリがあるのか? tiktokは? インスタグラムは?
 サードパーティー製もない事はないが,Twitterの様に盛んではない。
 これまで,サードパーティー製が野放しになっていたのが,むしろ不自然なのかもしれませんね。

| | コメント (0)

2023/01/24

森博嗣Gシリーズ「λ(ラムダ)に歯がない」

Mori-hiroshi-ramuda Gシリーズ4作を読んだ後,Vシリーズの長編「赤緑黒白」とVシリーズの短編2本を読んで,またGシリーズに戻りました。Gシリーズの第5作「λ(ラムダ)に歯がない」です。
 おなじみの山吹草月,海月及介,それに国枝桃子助教授ら,国枝研究室の面々がT建設の研究所で共同研究の実験を行っていた時,向かいの構造関係の実験棟がにわかに騒がしくなり,何か事件が起こったことを知ります。たまたま現場に来ていた顔なじみの近藤刑事から話を聞き,西之園萌絵に山吹が電話しました。「近藤さんが捨て台詞のようにおっしゃったんですけど・・・,密室だって」。密室という話を聞き,たまたま萌絵の家を訪れていた加部谷恵美と共に萌絵が研究所にやってきます。
 研究所の構造実験所では4人の男性が密室の中で射殺されていました。研究所の関係者ではなく,研究所の人々のだれもが知らない4人でした。しかも,全員が歯をすべて抜かれていました。歯は死後に抜かれたらしいのですが・・・。
 終わりになって,懐かしい保呂草探偵(泥棒?www)が登場し,彼からもたらされた情報により事件の構造は明らかになります。そこら辺は安直な感じがします。今回の事件は,過去の事件が生み出したもので,ちょっと松本清張風です。しかし密室の謎は残ったままです。
 結局密室の謎は海月及介が解きます。しかし彼が解く前に,犀川助教授が真相を見抜き,警察に話をしていました。この密室トリックは建設会社の実験場ならではのもので,ちょっと面白かったです。

| | コメント (0)

2023/01/23

東南アジアでは,EVなら中国製?

Electric-v 「EVなら中国製、東南アジアの消費者トレンド」という記事が,ネット上にありました
 読んでみると,結局安い車が売れるというだけの事で,内容的には大した記事ではありません。
 これまで,何十年もガソリンエンジン車を乗りつぶしてきた東南アジアの国々ですが,EVはガソリンエンジン車と同じだけの年数乗りつぶせないと思われます。さらに,まだ東南アジアでもEV車は新車であって,乗れる年数についての見識がありません。しかも,現在のEV用の電池は,車載電池の本命ではありません。
 東南アジアでのEV車は,ガソリンエンジン車よりも高く(しかも,これらの国で需要の大きい中古車が,EVでは今はないし,耐久性的にEVの中古市場というのが果たして成り立つのかどうかもわからない),記事タイトルの「消費者のトレンド」などといっても,それなりの高級車の消費者という事になります。それに,自動車全体のEVの割合なんて,東南アジアでは1%もあるかどうかというところで,この記事の内容に関しては,EV市場の傾向がどうという話以前の段階だという意見もあります。 
 そう考えると,今,日本メーカーがEVに前のめりになる必要はありません。HVを手掛けている日本のメーカーは,ガソリンエンジンを外すだけでEVが完成する。東南アジアでEVが大量に売れる時代ではまだないし,急ぐ必要はありません。

 中古車の莫大な市場である東南アジアや東欧で,ガソリン車よりはるかに寿命の短いと思われるEVの中古車が成り立ちにくいこと,電力事情がガソリン事情よりはるかに悪いことが,EV化の足枷になると思います 。
 数年で新車に買い替えるケースの多い日本では,EV化は早期に達成されるかもしれませんが,東南アジアや東欧ではどうでしょうね?
 まあ,先進国からガソリン車が一足先になくなって,ガソリン車の中古車が供給されなくなれば,車に乗ることさえ難しくなるのかもしれませんね。

| | コメント (0)

2023/01/22

Pier's Cafeの「クイーンシュー」

Queens-shoe
> このブログで何回か紹介したことのあるPier's Cafeのクイーンズシューです。以前,横浜綱島の店や東京世田谷区等々力の店,それにこのブログでは紹介したことがありませんが,東京調布市つつじが丘の店にも入ったことがあります。このうち,綱島の店は,だいぶ前に閉店してしまいました。
 さて等々力で食べた久しぶりのクイーンシュー。マリトッツォはイタリア発祥でブリオッシュパンにホイップクリームを挟んだものですが,それと似ていますが,クイーンシューはフランスブルターニュ発祥でクイーンアマンというパンにかなり濃厚なクリームを絞り込んだものです。案外あっさりしたマリトッツォにたいしてクイーンシューは,クリームもパンも濃厚です。

| | コメント (0)

2023/01/21

森博嗣の短編「ぶるぶる人形にうってつけの夜」

Buruburu-doll 先日の「刀之津診療所の怪」の時に,「ぶるぶる人形にうってつけの夜」を再読したくなったと書いたのですが,やっぱり再度読みました。「今夜はパラシュート博物館へ」という短編集に収録されている短篇作品です。
 三人称視点で書かれた作品ですが,Vシリーズでおなじみの国立N大学に通う医学生,小鳥遊練無の見聞に沿っで書かれています。
 練無が大学の図書館に入った時,掲示板にレポート用紙がセロテープで貼りつけてあって,そこに「ぶるぶる人形を追跡する会(一般参加を歓迎)」と書いてあるのを目にします。それを眺めているとき,後ろから「あなたもこれに?」と声を掛けられます。振り向くと会ったことのない女性が立っていました。「私の事はフランソワって呼んでちょうだい」というこの女性,練無をぶるぶる人形を追跡する会に誘います。このぶるぶる人形については,昨夜,練無が阿漕荘の自室にいる時,向かいの部屋の香具山紫子がやって来て,今度の土曜日の夜,ぶるぶる人形を見る会に一緒に参加して欲しいと頼まれていました。
 ぶるぶる人形とは,紫子によれば「大学院生の女の人が,ノイローゼで自殺して,その直前に残した遺書がびりびりになり人形の形になって,それがその人の死んでいる場所を知らせたとかいう話」だそうです。練無が通うN大学に現れるという20~40㎝紙の人形で,夜,校内のあちこちで踊りを踊り,最後には燃えて燃えがらになってしまうのだといいます。
 やがて「追跡する会」当日,フランソワと名乗る女性や紫子も参加する中で,会の主催者が案内する校内の3カ所の建物のうち,最後の三番目の建物,工学部4号館でぶるぶる人形を目撃する事になります。予想に違い,上から吊って紙を躍らせているのではない様です。
 この短編は,人形のからくりとフランソワが誰なのかが謎となって読者を引っ張ります。女性は「フランソワ」とも「西之園」とも名乗りますが,萌絵ではありえません。わざわざ三つも建物の配置図を掲載して,萌絵を暗示していたのですが,西之園萌絵なら練無より年下のはずですからね。そしてそれから何十年か後,「刀之津診療所の怪」での,練無の「懐かしいなあ。お茶でも淹れましょう。フランソワ」という発言になるわけですwww。
 S&MシリーズとVシリーズの交錯する物語でした。

| | コメント (0)

2023/01/20

大井町「ア・ラ・カンパーニュ」のイチゴショートケーキ

Alacampanu-cake
 「ア・ラ・カンパーニュ」は,たしか神戸発のタルト屋さんで,私は過去に(もう8年前)自由が丘で店に入ったことがあります。今回は,昨日のハンバーグ店と同じ東京品川区大井町の店に入りました。
 なるべく大きなショートケーキを食べたくて,大井町で探した結果,この店にたどり着いたのです。大きめのショートケーキというと,イタリアントマトのショートケーキを思い出すのですが,ここのショートケーキは(ガトーフレーズソワイエという名前ですが)イタリアントマトのものより大型です。
 値段の方も,イタリアントマトが700円台なのに対して,ここのものは1000円以上します。でも,大型のショートケーキを食べたいという動機に対しては,なかなか満足のいくケーキでした。クリームの量的にはイタリアントマトの方に分があるような気がしますが,大型のケーキのクリーム量としては,ちょうどいいという感じでしょうか。

| | コメント (0)

2023/01/19

大井町「パスチャー」のハンバーグをもう一度

Hamburg-pasture
 以前紹介したことのある大井町のステーキ店「パスチャー」のハンバーグランチ。前回来てハンバーグランチを食べたのは新型コロナ禍に入ったころ,2020年7月の事でした
 ハンバーグ自体はその時と変わらず。今回のランチは1000円でしたから,前の記事を参照すると,50円ほど値上がりしたようですね。以前と変わらずおいしいハンバーグでした。デミグラスソースが酸味を主張せず,相変わらず私好みでした。
 しかしまあこの店,あまり利用できません。キャッシュレスが何も利用できないからです。現金をあまり持ち歩かない私としては,今となっては使いずらい店になってしまっています。
 飲食業関係に居る知人は,「飲食業は自転車操業だから,キャッシュレス採用はつらい」と言っています。特にこの店のような個人経営の店はつらいでしょう。しかし現金を持ち歩かない時代に,そうも言っていられないような気がします。

| | コメント (0)

2023/01/18

森博嗣の「刀之津診療所の怪」

Mori-hiroshi-retasufurai 先日,森博嗣の長編推理小説「赤緑黒白」を紹介した時に,短編「刀之津診療所の怪」(短編集「レタスフライ」所収)にも言及しました。そしてそれを読みたくなったといったのですが,どうせkindleの中に入っているのだからという事で,久方ぶりでもう一度読みました。
 この作品では,診療所の医師の名前も,診療所を月に一回程度訪れる男性?の名前も,一切明かされていません。しかし,Vシリーズを読んだ読者なら,この50代くらいの医師は小鳥遊練無であり,男性?は香具山紫子であると推測できます。特に医師については,その最後のセリフ,診療所を訪れた西之園萌絵の叔母である佐々木睦子に対して「懐かしいなあ。お茶でも淹れましょう。フランソワ」と呼んでいることから,小鳥遊練無で確定です(フランソワについては,短編集「今夜はパラシュート博物館へ」所収の「ぶるぶる人形にうってつけの夜」を参照)。その佐々木睦子が作中で男性?の事を「では,グライダーを飛ばしに来る人ってあの方だったのね?」といっており,それを小鳥遊練無が否定いていないのです。つまり「ぶるぶる人形にうってつけの夜」で知り合った佐々木睦子が練無との関係で「あの方だったのね? そう,背の高いボーイッシュな感じだったわ。」という人というと,香具山紫子しかありえないでしょう。
 小鳥遊練無が小島の診療所の医師になることについては,「赤緑黒白」に伏線がありました。瀬在丸紅子の「小鳥遊君,どうしてお医者さんになりたいの?」という問に対して,練無は「なんとなく。ほら,離れ小島に行ったりするんだよ」と答え,「ああ,そういうイメージか」と紅子が応えるという会話がありました。白刀島という静岡県の小島の診療所に赴任することは,練無の夢が実現したという事なんですね。
 さて,男性?が香具山紫子だったとして,作中,練無は加部谷恵美の「ここへやってくる背の高い黒い服を着た人っていうのは,どなたなんですか?」という問いに対して,紫子の事を「僕の身内」と言っているのです。この身内というのが "妻" という意味かどうかが気になるところです。おそらくこれは "妻" という事でいいと思いますね。先日「赤緑黒白」の紹介の時に書いたように,「赤緑黒白」のプロローグで保呂草が小鳥遊練無と香具山紫子の関係に言及し,「お互いに自分が持っていることに気づいていない磁石,その微かな引力を部外者の私が感じている」といっているのです。これはつまり,練無と紫子がこの時から微かな引力(磁力)で引かれあっていたという事でしょう。その結果の「刀之津診療所の怪」というわけです。妻か,少なくともパートナーですね。
 紫子さんは,Vシリーズの長編「夢,出会い,魔性」の最後に,男装の女流探偵,赤柳初朗としきりに連絡を取っているという描写があり,そもそも刑事か探偵になりたいと言っていましたから,たぶん赤柳初朗にならって,男装の探偵になっているのかと想像します。「刀之津診療所の怪」のなかで,佐々木睦子が練無に「どうしてこの島で一緒に住まないの?」と尋ねたとき,練無は「彼女は仕事があるんですよ」と答えています。島ではできない仕事=探偵の仕事ということなのだと推測します。
 こうなってくると,「ぶるぶる人形にうってつけの夜」についても再読したくなってきました。

| | コメント (0)

2023/01/17

雨が降った

Rainy-day_20230116150801 東京地方は25日ほど雨が降らないカラカラ天気が続き,火事の危険がニュースなどでも取り上げられていましたが,1月15日から雨がちの天気になり,1月16日は結構本降りになりました。
 それと共に湿度も高くなってきたのか,静電気のピリピリが少なくなってきました。カラカラ天気が続いていた時には,フリースを脱ぐ時に必ずピリピリと音がしていたのが,しなくなったのです。そんなところに,湿気が戻ってきたことを感じました。

| | コメント (0)

2023/01/16

次の森博嗣作品は・・・「赤緑黒白」

Red-green-blackwhite これまで,森博嗣のGシリーズを4作読んできて,次は5作目「λ(ラムダ)に歯がない」という事になるのですが,ここらへんで以前読んだVシリーズの最終作,「赤緑黒白」を再読することにしました。VシリーズはGシリーズより前の出来事になるわけです。実際には,VシリーズとGシリーズの間にS&Mシリーズの出来事が入るわけで,森博嗣先生の3シリーズのうち,Vシリーズは最も古い出来事にあたります。そのシリーズの最終作が「赤緑黒白」です。「赤緑黒白」には,Gシリーズに出てくるMNIという組織が出てくるので,Gシリーズを中断して,この作品を再読することにしたのです。
 この作品では,4つの連続殺人事件が起こります。第一の殺人事件では赤井という人物がマンションの駐車場で射殺され,その死体は全身を真っ赤色に塗装されていました。第二の事件では,田口美登里がマンションの部屋で扼殺死体になって発見されますが,緑色に塗装されていました。第三の事件では,黒田実が公園で射殺死体となって発見され,黒田は黒色に塗装されていました。そして第四の事件では,山本百合がマンションで射殺され,彼女は白色で塗装されていました。最後の事件の被害者には,名前に白の字は入っていません。どうやらこのマンションに呼ばれたのは白鳥こずえというモデルの女性で,当日体調が悪くなり山本が代わりにマンションに派遣されたという事がわかります。
 実は第一の事件,赤井が射殺された事件の後,探偵の保呂草潤平は第二の田口美登里から「フィアンセである赤井を殺したのは推理小説家の帆山美零だから,彼女を捕まえてほしい」という依頼を受けていました・・・。
 この作品,すでに読んだことがあったのですが,初読の時には,最後にVシリーズとS&Mシリーズの関係について衝撃の事実の開示があり,そっちの方の印象が強くて,肝心のお話の方は全くおぼえていませんでした。殺人事件の犯人に関しても,ラストにどんでん返し的な展開があります。
 Vシリーズの登場人物は,没落前の瀬在丸家の屋敷である桜鳴六画邸の敷地内にある無言亭という小屋で一人息子のへっくんと執事の根来機千瑛と共に暮らしている瀬在丸紅子と,その近くの阿漕荘というアパートに住む探偵にして便利屋の保呂草潤平,大学生の小鳥遊練無,香具山紫子。彼らが遭遇した事件を,瀬在丸紅子が解決する物語がVシリーズです。どの作品にも,プロローグとして保呂草潤平のモノローグがついていますが,本文は三人称で,保呂草が書いたという体を取っています。
 再読して気づいたのですが,「赤緑黒白」のプロローグで保呂草が小鳥遊練無と香具山紫子の関係に言及しています。「お互いに自分が持っていることに気づいていない磁石,その微かな引力を部外者の私が感じている」「その分析の正しさを確認したのは,ずっと後の事だ」といっているのです。これだけ読んだのでは何の事かちんぷんかんぷんですが,「刀之津診療所の怪」という短編(短編集「レタスフライ」所収)の事だと今ではわかります。「刀之津診療所の怪」は2004年5月にメフィスト誌発表,「赤緑黒白」は2002年9月に講談社ノベルで出版されていますから,このプロローグを初出で読んでも,この部分は何のことかわからないわけです。少なくとも2年後の「刀之津診療所の怪」を読むまではわかりません。そこら辺が森博嗣ですね。
 私の知人で,四季シリーズをVシリーズの前に読んだ人がいるのですが,「赤緑黒白」最大のショッキングなラストを驚けなかったのです。すでに四季シリーズ「秋」でネタバレされてしまっていたわけです。危ない危ない。森博嗣作品は各所に爆弾を仕込んであるので,短編を含めて発表順に読むべきですね。短編「刀之津診療所の怪」は,Vシリーズを何作か読んだ後で読まなければ何にも面白くないし,作品の意味さえわからないでしょう。しかし前述のように,「赤緑黒白」のプロローグを読んでも,その後に発表された「刀之津診療所の怪」を読まなければわからないという事がありますからね。前述のように「そこら辺が森博嗣ですね」としか言えませんwww。
 なんだか「刀之津診療所の怪」も再読したくなってきました。

   ところで,この作品では,ラストで保呂草潤平が阿漕荘を去ることが示されています。「さらば保呂草」という事ですが,Vシリーズの第八作「捩れ屋敷の利鈍」では保呂草潤平が瀬在丸紅子に会って,捩れ屋敷事件の事を語っています。「捩れ屋敷の利鈍」事件,今考えれば,「赤緑黒白」を含む他のVシリーズの事件よりもずいぶん後で起こった事件なんですね。何しろ「捩れ屋敷の利鈍」には,大人になった犀川創平や西之園萌絵が登場するわけで,Vシリーズと同じ年代の話ではありえません。Vシリーズの他の作品の事件より25年以上後の事件が「捩れ屋敷の利鈍」でしょう。瀬在丸紅子と保呂草潤平は,保呂草が阿漕荘を出た後も連絡を取っていたという事ですね。

| | コメント (0)

2023/01/15

不動産バブルの終わり?

Manshon 「人気のタワマンが全然売れない」という記事がネット上にありました
 1990年~2000年代,月25万円の支払い,35年ローンで買えるマンションは6000万円程度の物件だった。ところが金利の安い現在では,同じ月25万円の支払い,35年ローンで買えるマンションは1億円。だから,現在不動産バブルが起こっている。その現在の金利が上昇していく予感があるので,不動産バブルははじけ,メイン世代が購入できる不動産は,1990年~2000年代と同じ6000円台の物件に戻るという記事。
 まあ,そんなに単純なものではないかもしれないが,「そういわれると,そうかもね」という気にはなります。現実に,マンション値段がバブル真っ盛りなこれまでより安くなりつつあるようです。
 私の周りの若い人たちによると,今住んでいるマンションは仮の住まいで,いずれそれを売ってほかに移っていくという考えが普通らしい。これからマンションの値段が下がるのなら,そんな計画の実現は厳しい時代に?

| | コメント (0)

2023/01/14

「ぬれせんべい」にもエイジレス?

Nuresenbei 「せんべい」というと,普通はパリッとした固いせんべいを思い浮かべますが,世の中には「ぬれせんべい」というものがあります。やわらかいせんべいで,パリッとしていないせんべいです。
 私が好きなぬれせんべいは,銚子電鉄が売っている千葉県銚子市のぬれせんべいで,千葉県の銚子近くの道の駅などで売っているのを見かけたときは,いつも買って帰ります。
 家の近所のスーパーで売っているぬれせんべいは,岩塚製菓のものが多いですね。岩塚のぬれせんべいは,銚子のものと違って,甘みのある醤油で味付けされています。先日,売っているのを見かけて,さっそく買ってきました。そのぬれせんべい,うちのカミさんに言わせると,「湿気っているおせんべい」という事になるのですが,それなのに乾燥剤「エイジレス」が入っていました。エイジレスが入っていると,そのうちパリッとしてしまうのではないかと心配ですwww。

| | コメント (0)

2023/01/13

本当に暖かい日?

Winter-clothes 1月12日は,寒い日から一転して3月の陽気になり,14~15℃の気温になるという話でした。
 しかし,朝はかなり寒く,日中もそれほど暖かさは感じず,相変わらず冬の装いで襟巻姿でちょうどいいくらいでした。
 週末はまた寒くなるようです。まあ,それでこそ1月というものですがね。
 東京地方は雨が降らず,乾燥した日が続き,肌荒れと火事に注意と言われています。新型コロナやインフルエンザも猛威を振るい,公表される感染者数は第7波時より少ないのに,死者数は第7波を超えているようです。感染者数が十分に把握しきれていないという事だと思います。私の周りでも,第7波時より感染者数は多いと感じています。まあ,コロナ前に戻ったかのような帰省者数や旅行者数,列車の混雑や高速道路の渋滞をみれば,感染者数の増加も納得せざるを得ません。火事や肌荒れと同じように,新型コロナやインフルエンザにもご注意ください。

| | コメント (0)

2023/01/12

日が長くなってきました

Sunset-view 日が長くなってきましたね。
 ひところは17時といえば真っ暗になっていましたが,今ではご覧の写真のようにまだ夕焼けが残っています。この日の東京地方の日没は,16:45頃,それでも天文薄明の終わりが18:20頃といいますから,完全に暗くなるのがこの時刻という事です。
 今週の週末は,東京地方は寒さもやわらぎ,19度にもなる日があるとか。全国的にも暖かくなるようですから,雪の地方は雪崩などが心配ですね。

| | コメント (0)

2023/01/11

森博嗣Gシリーズの次は ε

Mori-hiroshi-swearing-ip 森博嗣Gシリーズ9冊合本版(電子書籍)の4作目は,「ε(イプシロン)に誓って」です。
 別々の用事で東京へ行ったおなじみ,山吹早月と加部谷恵美が,たまたま同じ高速バスで那古野へ帰ることになります。おりしも降雪でバスターミナルに着くのが遅れた二人,もうバスは出て行ってしまったものと乗車をあきらめていたら,バスの方も雪で出発が遅れて,二人は予定通り高速バスに乗車することができました。
 そのバスがハイジャックされてしまいます。都内に複数の爆弾を仕掛けた組織の者にバスが乗っ取られますが,バスはとりあえず那古野へ向かうようです。
 今回は,バスの中に山吹と加部谷の二人,那古野の山吹の留守宅に他のメンバー,西之園萌絵,赤柳初朗,海月及介,国枝桃子助教授が集まり,テレビ中継を見守ります。犀川助教授は会議で東京に滞在し,萌絵や警察と連絡を取っています。
 皆がテレビ中継を見守る中で,バスはトンネルを通過した後火災を起こし,なんと崖から転落してしまいます。しかし・・・。
 最後まで読んでみれば,大トリックがあり,あっと驚く結末ですが,結末に至る間までは謎があるわけではなく,だた山吹と加部谷をはじめとする乗客たちの運命はこの先どうなるのだろうというサスペンスに終始し,ミステリーとしての謎興味はきわめて希薄です。最後に明かされる大トリックを楽しみに,読み進んでください。

| | コメント (0)

2023/01/10

七福神めぐり

Dairakuji-first7fukujin17fukujin27fukujin37fukujin47fukujin57fukujin67fukujin7Anyoji-lastHiejinjya

 「今年はまだ初詣に行っていないな」という事で,七福神めぐりに行く事にしました。七福神巡りは過去に何回か行ったことがあって,さて,今回はどこを回ろうという事でネットで検索して,川崎七福神を回ることにしました。川崎七福神というからには,川崎市川崎区の工場地帯を回るのかと思ったらそうではなく,武蔵小杉周辺の中原区を巡る七福神でした。といっても,武蔵小杉駅から回るわけではなく,東横線元住吉駅から回りだして,JR南武線武蔵新城駅に戻るというコースです(もちろん逆回りもありですが)。
 「川崎七福神」でネット検索すれば出てくるので,ここでは特に巡った寺の名前や神様を記載しません。
 寺にはそれぞれの石像があり,その写真を示します。最初の寺,三重塔がある布袋尊の大楽寺と最後の福禄寿の安養寺は,最初と最後という事で,石像の他に山門の風景を載せました。そして最後の写真は,七福神には関係ないですが,武蔵小杉に近い丸子山王日枝神社の鳥居です。平安時代に創建されたという古い神社で鳥居の上に破風のような三角形が付いている変わった神社です。七福神巡りのルートがこの神社の門前を通るので,この神社にも寄り道してお参りしました。
 今回の七福神巡りは,結局6時間ほどかかりました。その中に1時間ほど,イタリアンファミレスであるジョリーパスタで昼食をとった時間が含まれています。元住吉駅で降りて,武蔵新城駅で乗車するまで,交通機関は一切使わず,すべて徒歩でした。スマホで計測した歩数は,2万2千歩ほどでした。

(写真はクリックすると拡大します。)

| | コメント (0)

2023/01/09

森博嗣Gシリーズの次は τ(ちょっとネタバレ)

Tau-morihiroshi 森博嗣Gシリーズ9冊合本版(電子書籍)の3作目は,「τになるまで待って」です。
 愛知県の北の端の森の中に建つ「伽羅離館」が舞台です。ここは,一部に人気のある若い超能力者,神居静哉の別荘です。そこへ新聞記者とカメラマンの女性,富沢健太と鈴木倫子,そしていつもの赤柳初朗,可部谷恵美,山吹早月,海月及介の4人,総勢6人が登田昭一というこの館を管理している不動産業者に連れられてやってきます。富沢と鈴木は "超能力者" の取材のため,おなじみの4人は,この館の図書室にあるというMNI(真賀田四季との関連が疑われる宗教的な信者を集めた組織)関連資料を閲覧するためにこの館にやってきました。赤柳初朗が膨大な資料を調査するために,大学生3人を雇ったのです。
 推理小説としては完全な館もの,その館の中での密室殺人をテーマにしています。館は車を降りてから1時間も森の中を歩かなければ到達しないし,屋外ではかろうじて携帯電話が通じますが,屋内では通じません。全ての館の窓は太っていない人ひとりがやっと出入りできる程小さく,しかもステンドグラスのように色付きのガラスが嵌っていて外が見えず,さらにすべての窓がはめ殺しです。そんな館から外へ出る路は表口と裏口の頑丈な鉄のドアしかありませんが,その2つのドアがどういうわけか開閉できなくなってしまいます。巻頭には,建築が専門の大学生3人が描いたという館の平面図が挿入されています。
 そんな館の中で行われた神居静哉による超能力の披露。可部谷恵美が被験者になり,彼女が神居に連れられてある部屋に入り,しばらくして他の来館者達も部屋に入ったのですが,可部谷恵美と後で入った面々は話はできるのにお互いの姿は見えません。それが超能力として示されます。それが第一の謎。
 もう一つが神居静哉がその部屋で首を絞められて殺害されます。その部屋へのドアは一つしかなく,それは来館者によって見張られていました。
 そんな状態で起こった密室殺人事件ですが,外部へ連絡するために来館者達が協力して窓を壊し,そこから電気コードを垂らして携帯電話のアンテナとし,それで警察や西之園萌絵に電話を掛けます。そして死体収容のためにやってきた消防のヘリに乗って,萌絵と犀川助教授がやって来て,5分間でなぞ解きをしてそのヘリに乗ってまた帰っていきます。なにしろヘリが帰るまでの5分間でなぞ解きをしなければ,車で到達できるところまで1時間も歩かなければならないというので,あわただしいなぞ解きでした。
 まあ,はっきり言って,それほどの密室トリックではありませんwww。超能力の謎解きの方が面白かったかな。まあ,巻頭の平面図を見て,変なドア配置だとは思ったのですよね。ただ常識的には別のトリックを考えてしまいます。それが隠れ蓑になって,真相には至りませんでした。
 ただし,犯人や犯行動機は,最後まで読んでもわかりません。この作品の中では明かされていないのです。Gシリーズの他の作品で明かされるのかはわかりません。まあ犯人は,漠然とした "組織" でいいのかもしれませんし,犯行時は館の外部にいたはずの不動産業者の登田なのかもしれないし,動機は神居が不要になったからというだけなのかもしれません。

| | コメント (0)

2023/01/08

人口急増国と急減国

Population-incresse ネット上に「インドの人口、今年は中国超え世界最多に 急増は一部の国…二極化鮮明」という記事がありました。記事によると,世界人口は昨年11月に80億人を超え,2059年までに100億人を超えますが,2100年には減少傾向に移行するようです。インドは今年も人口が増えていき,中国は今年あたりから減少しますから,インドの人口が中国を超えて世界最多になるというわけです。人口増加は,アフリカなどの地域でしばらくはつづいていきます。
 ここしばらくは人口急増国と減少国の2極化が進む。発展途上国・貧困国と先進国の2極化が同意のようです。
 放っておけば,人口急増は貧困の拡大を招き,それによる人口減少へと自然に変化するのだろうが,国連,NPOその他の支援によって人口減少へつながらない。自然に任せない人工制御により,人口急増はむしろ放置される。
 本当は,貧困国から先進国への人口の移動が正しい方向のように思えるが,先進国だって,それぞれの国の国民の都合で,人口の移動を黙って受け入れるわけにはいかない。
 それが人口の歪が解消しない原因。貧困国への援助,それが先進国への人口の移動につながらない事,それも人口の歪の原因。

(挿絵は,AIによる描画サイト「dream by WOMBO」が「人口増加」のテーマで描いた絵。まあ確かに,「人口増加」という語を正しく理解したのだろうなという感じはする。)

| | コメント (0)

2023/01/07

流行はインフルエンザへ・・・?

Colonagreen 職場でほぼ1週間おきにインフルエンザ感染者が3人出て,流行はコロナからインフルエンザに移行したという感を強くしている今日この頃です。
 昨年も,一足早く冬を経験する南半球のオーストラリアでインフルエンザが流行したからというので,日本でも流行するといわれていたのですが,流行しませんでした。今年こそという話はあったのですが,たかをくくっていたら,今年はしっかり流行するようですね。
 私も11月にインフルエンザワクチンを打ちました。インフルエンザは季節性ですから,一回接種すれば4~5か月は有効で,そのうち冬が過ぎて暖かくなり,インフルエンザの流行は終わって,また来年会いましょうということになります。特効薬もあり,そういう意味では新型コロナよりインフルエンザは扱いやすいかもしれません。

(写真はインフルエンザウイルスではなく,おなじみの新型コロナウイルスですが,まあウイルスの代表ということで・・・。)

| | コメント (0)

2023/01/06

蛇場美遺跡の界隈

Suidouroad2Jababi1Jababi2Old-kandagawa 蛇場美遺跡は,杉並区下高井戸三丁目の当たり,向陽中学校や区立下高井戸運動場にあった遺跡です。石器時代から縄文時代,中世,近世に渡る複合遺跡だという事です。何しろ現在運動場などになっているので,遺跡らしい跡は何もありません。それでも平成2年に行われた発掘調査では,爪形文系土器や中世の館跡の示す堀跡等が見つかっているそうです。
 そこら辺を通っているのが,水道道路です。水道道路については,その昔このブログに書いたことがあります。京王線桜上水駅で降りて,駅脇の水道道路に入り,それをまっすぐ進むと神田川に行き当たります。そのあたりに区立運動場があり,向陽中学校があります。前述のように,現地で遺跡として見るものは何もありません。遺跡を解説する立札さえありませんでした(Net情報によると,以前あったようなのですが,現在運動場の更新工事中なのでなくなっているのかもしれません)。この中学校や運動場には,その昔お屋敷山古墳という前方後円墳もあったといわれています。
 さて,桜上水駅から水道道路をたどると,まず突き当たるのが玉川上水跡です。ここら辺の玉川上水は今では遊歩道になっています。そこから水道道路はかなり急な坂を下っていくことになります。その下った先がが今も流れている神田川です。
 玉川上水は,羽村で多摩川の水を取水し,江戸の街,四谷まで引かれていた上水ですが,終点と起点の高低差は100m程度で,しかも上水から分岐した枝のような支川も下り勾配で作らなくてはなりません。だから玉川上水は羽村から尾根づたいに常に周辺より高い位置で下り坂となるように水路を開削しています。上水であるがゆえに,流れている水タンクという役割をするもので,排水用の自然河川である神田川とは目的が異なり,だから上方(坂の上)を流れていたわけですね。GoogleMapを眺めていても,玉川上水と神田川の目的の違いによる高低差は分かりません。現地を探索して初めて認識しました。
 ところで,「蛇場美」という名前はちょっと奇異に感じますが,日本全国あちこちにある様です。一説によると,「蛇喰(じゃはみ)」が転化したもので,巨大な蛇が齧り取ったような地形の土地という意味があるとの事です。

(一番上の写真は玉川上水跡から坂を下っていく水道道路。次の写真は区立下高井戸運動場。改修工事中で,工事関係の看板が立っています。次の写真は坂を下ったところにある神田川。川の左側が区立運動場です。最後の写真は水道道路をさらに先に行ったところにある神田川の旧流路跡です。このあたりの道としては珍しい屈曲した道になっています。川の跡だと言われると「ああ,確かにそんな形の道路だ」と思います。各写真をクリックすると拡大します。)

| | コメント (0)

2023/01/05

Gシリーズ2作目は「θは遊んでくれたよ」

Theta 先日書いたように,森博嗣Gシリーズ9作合本版(電子書籍)を読み始め,2作目にやってきました。2作目は「θは遊んでくれたよ」というタイトルです。
 はじめ,ニートであった男性が25歳の誕生日にマンションから転落死しました。状況からみると自殺に見えるのですが,額にΘのギリシア文字が描かれていたのが特異な状況でした。
 次はそれから半月後,やはり自殺としか思えない状況で看護師の女性が病院の屋上から飛び降りたらしい事件が発生,今度は手のひらにΘが描かれていました。シータは,どちらも口紅で描かれていす。
 その後も,国枝助教授の同期の男性とか,全部で5人の男女が飛び降り自殺に見える状況で発見されます。なぜ "一連の自殺" という事になるのかというと,すべてどこかにΘのメークが口紅で書いてあったからです。
 問題は,その5件の自殺者間になんの関連性も見いだせなかった事です。
 Θの意味については,最初の自殺者である男性のパソコンから,「theta(Θ)」という名のついたチャットソフトが発見されます。AIがチャットの相手をすると思われるソフトです。さらに4人目の自殺者である女性のパソコン画面で,Θを描いた壁紙を見たと話す人もいました。ただ,手掛かりはそこで途切れ,他の自殺者とAIソフトとの関係は見いだせません。チャットソフトの素性についても,警察の捜査でもわかりませんでした。
 Θを口紅で描いた意味は? 自殺者たちは本当に自殺なのか? 事件性は? それが謎として読者を引っ張ります。しかしまあ,Gシリーズでは,事件の謎よりもレギュラーメンバーによる推理談議が面白い。今回はいつものメンバーに加え,被害者の家族に依頼された探偵の赤柳初朗と西野園萌絵の友人の女性,警察から口紅の分析を依頼された研修医,反町愛が加わります。そして最後には海月及介がいつもの重い口を開いて謎を解きます。
 海月が謎を解くのはGシリーズの定番ですが,今作では海月より前に犀川助教授が事件の真相を見抜き,それを萌絵に語っていたことを萌絵が反町愛に打ち明けました。何も知らない様子で推理談議に参加していた近藤刑事は,実は犀川助教授の推理を知っていたのです。チャットソフトについては最後まで分からずしまいですが,わけのわからないコンピューターシステムというと,森博嗣作品では,あの人,真賀田四季の存在を感じます。しかしこの作品に出てくることはありませんでした。

| | コメント (0)

2023/01/04

箱根駅伝

Ekiden
Ekiden-mtfuji 茅ヶ崎の知人の家にお年賀の訪問をしたのが1月3日。箱根駅伝復路の日です。そこで,知人の家から海岸の方に移動して,沿道で駅伝を応援しました。
 復路ともなると,走者の間隔は思いの外離れていました。まだコロナ下ですから,声を出しての応援は皆さん自粛していて,選手は拍手で応援しました。
 この茅ヶ崎の当たり,富士山が道路の真ん前に見える区間で,往路では富士山に向かって走る感覚が味わえます。

| | コメント (0)

2023/01/03

久しぶりの森博嗣作品--------「φは壊れたね」

Photo_20230102200601 久しぶりに森博嗣の作品を読みました。Gシリーズの第一作,「φは壊れたね」という長編です。Gシリーズは,作品名に新型コロナのようにギリシア語のアルファベットがついているシリーズです。シリーズ名のGは,もちろんギリシアの頭文字からきています。Amazonで検索したら,Gシリーズ9作の合本版という電子書籍が出ていたので,それを購入しました。Gシリーズはそもそも12作からなるシリーズとされており,その中の9作が前期作品,その後の3作は後期作品で登場人物も違うらしいです。しかも最終作「ωの悲劇」はまだ出版されていません。今回購入した合本版は,前期作品9作を収録したものというわけですね。
 このシリーズのレギュラーメンバーは,C大学の学生(大学院生を含む)である山吹早月,海月及介,加部谷恵美,それにS&NシリーズではN大学の犀川研究室の助手として登場し,今はC大学の助教授になっている国枝桃子,N大学の大学院生である西之園萌絵,それに犀川創平助教授(この作品にはほんの一瞬登場するだけだが)です。
 私が好きなVシリーズは,阿漕荘に住んでいる面々と阿漕荘の近くに住む瀬在丸紅子とへっくん親子が登場する作品群ですが,その雰囲気そのままに大学チームが研究室で,ファミレスで,推理を繰り広げます。まるで部活の乗りですね。
 事件そのものは,二人のC芸大生,戸川優と白金瑞穂が友人町田弘司のマンションを訪れてみると,町田弘司が両手を広げたまま縛られ,空中にYの字形につるされ,胸を刺されて死んでいたというものです。部屋の出口となりえる戸口や窓はすべて施錠され,鍵は複製が作りにくい電子錠,しかも戸口を開けたらその内側に積み上げられていた箱が外に向かって崩れ落ち,そこから犯人は出ていないことがわかります。おまけに念の入ったことに,部屋には固定カメラ取り付けられ,室内の様子がビデオテープに録画・録音されていました。被害者は角度的に画像では見えないものの,被害者の後ろから撮影されており,発見者である2名が部屋の鍵を引出しに入れるなど,何ら不審なことは行っていないのが証明されます。この密室はどのように解かれるのか,犯人は誰か,それらが謎として読者を引っ張っていきます。もちろん,部活の乗りの心地よさと共に・・・。
 山吹早月,海月及介,加部谷恵美の名前に見覚えがあると思ったら,私が以前読んだ短編集「レタスフライ」の中の「刀之津診療所の怪」という楽しい短編にに出てきたメンバーだったのですね。

| | コメント (0)

2023/01/02

元旦の雑煮

Img_8782
 元旦の雑煮です。我が家はチキンスープ仕立て。

| | コメント (0)

2023/01/01

あけましておめでとうございます

Newyear

 毎年代わり映えのしない写真で失礼しますが,23年元旦,本年もよろしくお願いいたします。

| | コメント (0)

« 2022年12月 | トップページ | 2023年2月 »