東南アジアでは,EVなら中国製?
「EVなら中国製、東南アジアの消費者トレンド」という記事が,ネット上にありました。
読んでみると,結局安い車が売れるというだけの事で,内容的には大した記事ではありません。
これまで,何十年もガソリンエンジン車を乗りつぶしてきた東南アジアの国々ですが,EVはガソリンエンジン車と同じだけの年数乗りつぶせないと思われます。さらに,まだ東南アジアでもEV車は新車であって,乗れる年数についての見識がありません。しかも,現在のEV用の電池は,車載電池の本命ではありません。
東南アジアでのEV車は,ガソリンエンジン車よりも高く(しかも,これらの国で需要の大きい中古車が,EVでは今はないし,耐久性的にEVの中古市場というのが果たして成り立つのかどうかもわからない),記事タイトルの「消費者のトレンド」などといっても,それなりの高級車の消費者という事になります。それに,自動車全体のEVの割合なんて,東南アジアでは1%もあるかどうかというところで,この記事の内容に関しては,EV市場の傾向がどうという話以前の段階だという意見もあります。
そう考えると,今,日本メーカーがEVに前のめりになる必要はありません。HVを手掛けている日本のメーカーは,ガソリンエンジンを外すだけでEVが完成する。東南アジアでEVが大量に売れる時代ではまだないし,急ぐ必要はありません。
中古車の莫大な市場である東南アジアや東欧で,ガソリン車よりはるかに寿命の短いと思われるEVの中古車が成り立ちにくいこと,電力事情がガソリン事情よりはるかに悪いことが,EV化の足枷になると思います 。
数年で新車に買い替えるケースの多い日本では,EV化は早期に達成されるかもしれませんが,東南アジアや東欧ではどうでしょうね?
まあ,先進国からガソリン車が一足先になくなって,ガソリン車の中古車が供給されなくなれば,車に乗ることさえ難しくなるのかもしれませんね。
| 固定リンク
コメント