森博嗣Gシリーズの次は ε
森博嗣Gシリーズ9冊合本版(電子書籍)の4作目は,「ε(イプシロン)に誓って」です。
別々の用事で東京へ行ったおなじみ,山吹早月と加部谷恵美が,たまたま同じ高速バスで那古野へ帰ることになります。おりしも降雪でバスターミナルに着くのが遅れた二人,もうバスは出て行ってしまったものと乗車をあきらめていたら,バスの方も雪で出発が遅れて,二人は予定通り高速バスに乗車することができました。
そのバスがハイジャックされてしまいます。都内に複数の爆弾を仕掛けた組織の者にバスが乗っ取られますが,バスはとりあえず那古野へ向かうようです。
今回は,バスの中に山吹と加部谷の二人,那古野の山吹の留守宅に他のメンバー,西之園萌絵,赤柳初朗,海月及介,国枝桃子助教授が集まり,テレビ中継を見守ります。犀川助教授は会議で東京に滞在し,萌絵や警察と連絡を取っています。
皆がテレビ中継を見守る中で,バスはトンネルを通過した後火災を起こし,なんと崖から転落してしまいます。しかし・・・。
最後まで読んでみれば,大トリックがあり,あっと驚く結末ですが,結末に至る間までは謎があるわけではなく,だた山吹と加部谷をはじめとする乗客たちの運命はこの先どうなるのだろうというサスペンスに終始し,ミステリーとしての謎興味はきわめて希薄です。最後に明かされる大トリックを楽しみに,読み進んでください。
| 固定リンク
コメント