旧池上通り(平間街道)
GoogleMapの池上から大森にかけて,適当に拡大してみると,「旧池上通り(旧平間街道)」と書いた細い道筋が見えます。現在の池上通りは,大森~池上のバスが通るバス通りで,池上駅前を通る道です。その北側~北西側に,もう一本細い道があり,その道筋に「旧池上通り(旧平間街道)」という表示があるのです。
この道は,古代の東海道と言われ,道沿いの何カ所かに,「いにしへの東海道」という小さな石碑が立っています。時代によって東海道の道筋には変化がありますが,この道は一説によると,大化の改新(645年)ころからある古道だという事です。当時の東海道は,先日紹介した川崎市の小高駅家から,多摩川を渡って大井,豊島の駅家へ向かう途次の道です。
都会の中で,そんな古道がそのまま残っているのがなんとも面白いですね。
しかし,現在この道路を散歩しても,特に変わったことがなく,結構ゆったりと曲がりくねった道で,周りの直線的な道とはちょっと違うなと思うものの,特別面白いという事はありません。むしろ,バス通りである池上通り新道の方が,いろいろな商店があって楽しいくらいです。
この道筋を「平間街道」というのは,多摩川をガス橋で川崎へ渡る位置に昔の「平間の渡し」があったかららしいですね。多摩川の川崎側の地名が「平間」です。古代の東海道は,中原街道の道筋で平塚の方からやってきて,平間で多摩川を渡るより丸子で多摩川を渡る方が率直に理解できるのですが,いつの時代か,平間の渡しにつながる道として「平間街道」と言われた時代があったのでしょう。
(挿絵のうち,一番上はGoogleMapの一部で,画像をクリックして拡大すると赤矢印のところに「旧池上通り(旧平間街道)」と書いてあるのがわかるでしょう。次の写真がその旧池上通り。その次は「いにしへの東海道」の石碑。沿道の公園にありました。この写真はクリックすると拡大しますから,文字も読み取れるでしょう。最後の写真は,旧池上通りが新池上通りにぶつかる地点。大森郵便局バス停や大森山王病院がある場所です。ここから北方,品川区にかけては,新道の道が旧道と重なります。)
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