アルゼンチン大統領選の結果
アルゼンチンで大統領選挙が11月19日に決選投票が終わり,右派のハビエル・ミレイ氏が選出されました。このミレイ氏は,アルゼンチンのトランプとも呼ばれ,ニュース報道などから結構とんでもない人物のように見えました。
ネット上に,日本のジェトロのブエノスアイレス事務所の西澤裕介所長へのインタビュー記事がありました。
この記事で西沢所長は,「ミレイ氏が掲げるその他の公約は、租税の種類と税率の削減、輸入税、輸出税の削減、通商協定の拡大、農業や鉱業、エネルギー分野への投資インセンティブの導入など、アルゼンチンで事業を営む企業にとってプラスになるものばかりです。」と語っており,ニュース報道などでとんでもない人物に見えるミレイ氏が,ジェトロ目線(つまり日本からのビジネス目線)では,"この人が大統領になってよかった" という面がある事がわかりました。
中央銀行やアルゼンチンペソを廃止し,アメリカドルを法定通貨にするなど,とんでもない公約だと思っていたら,それなりに理屈があるのですね。アルゼンチンで物を売っている企業にはどんどんペソがたまり,そのペソがインフレでどんどん価値が下がり,企業が苦しんでいたとの事です。現在は,ペソを守るために外貨への両替や送金を禁じられているので,どんどん値下がりするペソを持っていてもいかんともしがたく,経済の停滞を招いています。それならば,ペソを辞めてしまおうという事なのですね。
まあ,本当にペソを廃止してドル法定通貨にするには,外貨の保有量の増加などの対応が必要で,すぐにはできませんが,方向はそう間違っていないという事ですね。
(挿絵は,マイクロソフトのAI描画システム,ImageCreaterにより「アルゼンチン」を描かせた絵。これがアルゼンチンのイメージなのが,よく分かりません。)
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