ダウリートゥーという古代都市を知っていますか?
ダウリートゥーは,スマトラのジャングルの中にあるという不思議な古代都市です。イギリスの探検家,アルフレッド・アイザック・ミドルトンがスマトラのジャングルで,この伝説的な失われた都市を発見したとされています。ミドルトンが撮影したダウリートゥーの白黒写真というのがあって,ネット上に上がっています。それを見ると,空飛ぶ円盤のような岩,空中に浮かんでいるかのような大岩,スペースシャトルのような岩,見た事もない不思議な植物,動物,地球外文明を想起させる不思議な異世界の景色です。
実は,ダウリートゥーの写真は全てAIで作られた写真で,探検家は写真もAIで作られた架空の人物。アルフレッド・アイザック・ミドルトンという名前は,つまり「AIミドルトン」。都市の名前のダウリートゥーは,OpenAIが開発した画像生成AIの名前が「DALL·E 2」だから。
誰が作ったのでしょうね。ネットで「ダウリートゥー」で検索すると,ジャングルの中の不思議な文明の写真が出てきます。そしてネット上には,ダウリートゥーに関する写真をまるで真実のように扱ったサイトと,AIで作ったフェイクという立場のサイトが両立していて,おもしろいですね。前者は,雑誌「ムー」のウェブ版だったりします。
上の挿絵は,MicrosoftのCockpitで「ダウリートゥーの景色を描いて」として作ったAI画です。AIエンジンはDALL·E 3だそうです。ダウリースリーですね www。ダウリートゥーのイメージとはだいぶ違うようです。
ところで,ネットに上がっているダウリートゥーの写真ですが,空飛ぶ円盤のような岩が少し地面から浮かんでいるような画像,円錐台が浮かんでいる画像までは許せるとして,スペースシャトルそっくりの岩?はいただけません。異世界の造形感が全くありません。だって,見慣れたスペースシャトルなのですから。それを見て,これは異世界の造形ではないと思えてしまいます。いったんフェイク画像だと思ってしまえば,浮かんだ円錐台はインドのヴィマナ(ヒンドゥー教やサンスクリットの叙事詩に登場する空飛ぶ宮殿・兵器)のつもりだろうし,少し浮いた円盤型の岩は空飛ぶ円盤のつもりなのだろうと思えてしまいます。つまり,異世界の存在という感じがしなくなってしまうのです。
異世界の写真というなら,もう少し異世界らしい造形が必要です。この写真を作った人の想像力の欠如ですね。
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